樽の中のネコデゲス

人生/一般

コスパ最強の資産

資本主義末期の現代においては、あらゆるものが資産に還元されます。お金や株や土地だけでなく、健康、若さ、知識、スキル、友人、コミュニティー、キャラ(社会的に演じられる人格特性)、容姿、趣味、娯楽など、様々なものが重要な投資先であり、人々は常に...
人生/一般

好き嫌いとは何か

好き嫌いの主観性「好き嫌い」とは、個人の主観的な価値判断(価値付け)であり、「善し悪し」とは、共同体(社会)の客観的(厳密には共同体的主観)な価値判断です。しかし、多くの場合、この区別が為されず、奇妙な争いが生じます。例えば、「介護されてま...
人生/一般

「過程がすべて」

子供の頃は皆、純粋に楽しくて絵を描きます。そこにおいては「過程がすべて」であり、過程を全力で楽しんでいます。しかし、幼稚園の先生や親がその絵に対しご褒美(賞賛やお菓子など)を与えだすと、子供は過程を楽しむ内発的動機付け(内なる喜びによって駆...
人生/一般

「結果がすべて」とは何か

「結果がすべて」この20年ほど「結果がすべて」という言葉をよく耳にします。確か、某有名プロ野球監督が使った言葉で、新自由主義的実力主義の社会の風潮とマッチして流行しだしたように記憶しています。そして、いつのまにか個々のプレイヤー(社会人)た...
人生/一般

無笑(むしょう)の愛

この世界に「無償の愛(自利の無い利他)」など、現実的にはあり得ません。現実的な利他的な行為(愛や善行)とは、自と他の(種類の違う)利が両立する(いわゆるWIN-WIN)状態を指します。例えば、アンパンマンが自分の身体を犠牲にして餓えた他人を...
人生/一般

不幸せなら手を叩こう♪

人間の心と身体は連動しているので、心(思考)を良くするには身体を、身体を良くするには心を整える必要があることを、哲学者のアランは述べます。この心と身体の相関関係は、医学的にも心理学的にも実証されています。例えば、人は支配者のような身なりや振...
哲学/思想

ボードリヤールの『消費社会の神話と構造』第一部

第一部、モノの形式的儀礼第一章、過剰現代人は、豊かなモノやサービスとその消費を基とする特殊な生態系に生きており、もはや生物ではなくモノに包囲された環境に居ます。それは同胞との関りではなく、財とメッセージの受容と操作をなすものであり、街中に張...
日記

オ・ワ・コ・ン _| ̄|○

先日、毎年恒例の人間ドック(+脳ドック)に行ってきました。過去の病気の後遺障害による身体の不調が度々生じるのですが、他の病気の前兆による不調との感覚的な判別が付かないため、客観的な数字として定期的に身体の状態をチェックするようにしています。...
人生/一般

若さ(老い)とは何か

人間の理想の可能性は、生まれた時に最大値で、音声ボリューム記号の長い直角三角形のように、年を取るにつれて徐々に小さくなっていくと考えられています。子供の頃は皆、野球選手や航空機パイロットなど様々な理想をもっていますが、年を経ると共に理想をも...
人生/一般

純粋”理想”批判

「思考」には現実可能性の範囲内の思考と、現実可能性の範囲外の思考があり、後者は妄想にすぎない虚構だと、昔の偉い哲学者が言いました。その二つを混同する時、人間の思考に誤謬が生じるので、きっちり分別しなければなりません。「理想」についても同様で...
人生/一般

嘘はホントでホントは嘘なのだ ||:3ミ

※タイトル右の謎の記号はバカボンのパパの顔(90度左回転)です。人間は幻想を現実だと思わなければ生きていけない存在です。何時の時代、何処の場所の人々も、本気で自分の所有する世界を唯一の真の現実だと信じ、生きています。しかし、後世の人間や、異...
哲学/思想

カントの『純粋理性批判』(3)超越論的分析論-原則

(2)のつづき※見出しは、部・章・節・項・以下数字(1-1-1)の構成にしています。第一部、超越論的原理論 第二章、超越論的論理学第一節、超越論的分析論二項、原則の分析論人間の高次の認識能力の区分は、知性、判断力、理性の三つであり、一般的な...
人生/一般

無駄とは何か

人間の本質である無駄人間は、完全に合理的で調和的な自然世界に生じた、非合理で非調和的な特異な存在であると、古くから考えられています。今風の言葉で言うと、自然界に生じた一種の「バグ」であり、その本質は無駄を産出する存在であるということです。例...
人生/一般

闘ってから死ね

運命の女神は気まぐれです。何の根拠もなく気分次第で、誰かに幸運を与え、誰かに不運を与えます。おまけに意地悪なので、不運に喘ぐ人間を見ると、加虐心を煽られ、さらに不運を追加してきます。まるで少女漫画に出てくる依怙贔屓がハンパないイジメのリーダ...
人生/一般

傲慢なほど謙虚であれ(と、偉い人が言っています)

「知性(認識)において悲観主義者、意志(行動)において楽観主義者であれ」というロマン・ロラン(ヒューマニズムの小説家)の言葉があります。グラムシ(活動家)がよく用いていた言葉で、楽観主義の行動力と悲観主義の認識能力が揃った時に、はじめて活動...
人生/一般

みんな嫌って、別にいい

多くの場合、人は誰かを嫌います。その主な動機は心的なコンプレックスであり、自分と異なる種類の人間や、自分の価値に反する人間や、自分の持っていないものを所有している人間などに対して向けられるものです。つまり、自分とは違う異邦人(エイリアン)と...
人生/一般

見下しとは何か

観察者の優位性人間は他人に観察(分析と評価)される立場に置かれた時、物のような受動的で不自由な存在になり、他人を観察する立場に立った時、神のように能動的で自由な存在になります。いかに私が無力であっても、観察者の立場に立てば、有能な人間より上...
人生/一般

病は気(遣い)から

人間は常に何かを志向しています(熟睡している時以外は)。志向なしには何も認識することができません。その人間の志向性を、あるドイツの哲学者は「気遣い」と呼びます。また、何かを志向する時、同時に他の何かを志向することはできません。過去ばかり気遣...
人生/一般

オンリーワンなナンバーワン

人間は、横の比較による区別(区分け)によって漠然とした世界を分割・個別化し個々の事物として知覚し、縦の比較による差別(階層分け)によってそれらの事物を秩序的に把握します。前者は意味付けの作業であり(国語辞典は網羅的な区別の総覧)、後者は価値...
人生/一般

仕事とは何か

仕事の目的一般的に、仕事の第一の目的は「食っていく」ことです。「食っていく」といっても、現代は狩りをしたり畑を耕したりして直接的に生活の糧を労働によって獲得するのではなく、ほとんどの人は直接的には糧とは関りのない労働の対価として金銭を得、そ...
人生/一般

考え”すぎ”るな

「考えすぎるな」という忠告を、よく耳にします。様々な文脈で用いられるので、その意味も様々です。ブラック企業の先輩が目覚めそうになった後輩に言う「考えすぎるな」は、それ以上の思考の停止の指示であり、スポーツの監督が述べる「考えすぎるな」は、理...
人生/一般

死(にまつわること)を思え

死(にまつわること)を思うことの効用は無数にありますが、最も言及されるのは、人生の終わりとしての死です。人は終わりを意識することによって、今の行動に充実した意味を与えることができます。そこはかとなく卒業という終わりを意識しているがゆえに、ク...
人生/一般

死(そのもの)を思うなかれ

死を思うと、強い不安や恐怖に襲われることがあります。自分の居無い世界のことを考えると、脳がめまいを起したような焦燥感が生じます。人間は完全な無を考えることができず、常に無は何らかの有に対しての限定的な無です。ゼロは数の無い状態、空間的な無は...
人生/一般

バック・トゥ・ザ・プレゼント

多くの人々は、現在(かつての未来)を変えるために過去(かつての現在)に戻るタイムトラベルSFが好きです。日常的にも「あの時(かつての現在に)ああしていれば、いま頃(かつての未来で)こうあったのに」という妄想に耽ります。しかし、そんな多くの人...
人生/一般

はじめに

アランの『幸福論』の企画をパクッて、たるネコ(管理人名)幸福論なるものを書いていきます。理性に基く努力によって幸福になりましょう、というものですが、アランのいう幸福とは楽観的でポジティブな人生を指しています。世間一般の楽観主義との違いは、悲...
日記

「太陽めざし飛んで行け」

梅雨の晴れ間をぬって、赤く燃え立つ太陽を頭上に(最高気温36度)、アンゼルム・キーファー展に行ってきました。キーファーは私が20代の頃に最も尊敬していた美術家です。鉛の翼の生えたパレットの作品(80年代制作)は、当時の自分の生き方(今もほと...
哲学/思想

カントの『純粋理性批判』(2)超越論的分析論-概念

(1)のつづき※見出しは、部・章・節・項・以下数字(1-1-1)の構成にしています。第一部、超越論的原理論 第二章、超越論的論理学序節、超越論的論理学の構想一、論理学一般について認識は、直観と概念という二つの源泉から成り立っており、片方だけ...
哲学/思想

カントの『純粋理性批判』(1)超越論的感性論

序論一、純粋な認識と経験的な認識の区別について認識は経験と共に始まります。外的対象が人間の感覚を触発し、心(頭)の内にその表象をもたらすと共に、知性(悟性)を作動させ、諸表象を比較、分離、結合する加工によって、生の素材である感性的諸印象は、...
人生/一般

落ちこむ(落胆)とは何か

落ちこむ私たち人生を真剣に生きている限り、私たちは日々、落ち込みます。落ちこむこと自体にある程度の有益性があるので、それが絶対に悪いというわけではないのですが、それはどちらかというとドラッグのように有益性を上回る有害性を生み出す危険性がある...
人生/一般

哲学者とは何か

はじめに世間一般で哲学者とカテゴライズされる人は、いくつかのタイプに分かれます。本物の哲学者とは、一体どのタイプでしょうか。一、謎解き制作者としての哲学者『ドラゴンボール』という人気格闘マンガの中で「超聖水」というアイテムが登場します。飲む...
人生/一般

善意とは何か

叩かれる善意最近日本では、善意というものに対して強い敵意が向けられるようになっています。そのため、人々は自らの善意の発露に対し非常に敏感になり、善意を持っていてもそれを抑圧するようになりつつあります。善意に対する敵意を生じさせる理由は無数に...
人生/一般

文脈とは何か

たとえ話天体としての地球の軌道を問うと、多くの人は、円運動(公転)だと答えます。しかし、それは太陽系という極めて小さな範囲に限定した場合の動きでしかありません。実際の地球は、自転しつつ公転しているだけではなく、太陽系自体が銀河系内を回転して...
人生/一般

現実とは何か(2)

(1)のつづき第二章、現実(幻想)とどう関わるか夢幻泡影の現実つい80年前までの日本は、天皇陛下は神様でお国のために死ぬのが当然だった世界です。現代でも飛行機で半日ほど飛べば、昔話に書かれた聖なる岩の争奪戦の為に国をあげての激しい戦争が行わ...
人生/一般

現実とは何か(1)

はじめに最近、「現実と虚構の違いが分からない」という意見をよく耳にします。そこで「現実」とは何なのかを少し考えてみます。まず、代表的な現実のとらえ方を紹介した後、どう現実と関わるべきかを考察します。ちなみに、当頁で述べる「現実」は「現実世界...
哲学/思想

ベルクソンの『時間と自由』(かんたん版)

概要本書『時間と自由』の原題は『意識に直接与えられたものについての試論』です。人間は、意識に直接与えられた経験を、理性的に再構成(再解釈)した間接的な経験に変換した上で捉え、いつの間にか後者に束縛されて前者を忘却してしまうという事実を訴える...