樽の中のネコデゲス

哲学/思想

ソクラテスの無知の知と産婆術

無知の知の基本理念 自分が無知であると知る者こそが、真の知者である。 知とは単なる知っているつもり 例えば、私たちは「月が地球の周りを回っていることを知っている」と思っています。 しかし、本当にそうかと自分の知識を疑ってみて...
芸術/メディア

ベンヤミンの『複製技術時代の芸術』

理論 複製技術の発展によって、芸術作品の「アウラ」が喪失する。 それにより、芸術形式とその受容態度(知覚のあり方)が変化する。 具体的には 【アウラとは何か】 ある高校生が最後の夏に恋人と花火大会に行くとし...
科学/自然

ダーウィンの種の起源

理論 環境に適応するように生物は進化し(進化説)、分岐して多様な生物種が生まれる(分岐の原理)。 具体的には まず、同じ生物種においても、ちいさな個体差があります。 同じ人間でも、身長が違ったり、肌の色が...
心理/精神

ベイトソンのダブルバインド

概要 私たちがコミュニケーションを行う意味世界には、階層・次元(レベル)の違いがあります。 低次のメッセージの意味を決定するための参照枠が、高次(メタレベル)のメッセージであり、通常(低次)の生活コミュニケーションの上には、高次のメッセ...
芸術/メディア

マクルーハンのメディアはメッセージである

基本理念 結論から述べれば、「メディアはメッセージである」ということは、「容れ物(形式)こそが中身(内容)だ」ということです。 それをいくつかの類型に分けて、具体例で説明していきます。 一、容れ物に既定されている中身 たとえ...
哲学/思想

サルトルの実存は本質に先立つ

基本理念 人間には本質がない。 ゆえに人間は実存(現実存在の略)としての行為が、自分自身の本質を作っていく。 具体的には 物には本質があります(ある物を成立させる重要な性質を本質といいます)。 例えば石の性質(...
科学/自然

パラダイムとは何か

理論 まず、通常の科学観では説明できない変則的な事例が発見されて、科学は危機に陥ります。 そこで、変則事例を説明しうる革命的な科学理論が生じ、新たな科学観が形成されます(パラダイムシフト)。 この新しい科学観はやがて通常の科学とし...
心理/精神

ユングの個性化の過程

理論 「自己(セルフ)」…人間の意識も無意識も含めた心全体の中心にあるもの。自我を包含している全体的で完全なもの。普遍的に人間すべてがもつもの。 「自我(エゴ)」…自己からの分離によって、一部分のみ選択され意識(表面)化されたもの。...
芸術/メディア

コンテクストとは何か

理論 ものの意味はそれ自体で決まるのではなく、「背景(コンテクスト)」との関係によって決定する。 具体的には 例1 画用紙に丸い円を描きます。 その横にバットの絵を描けば、その円はふくらんだ(凸)ボール...
人生/一般

議論とは何か

議論の条件 議論を議論として成立させるためには、いくつかの条件があります。 本頁ではそのうち特に重要だと思われるものを、いくつか取り上げます。 議論としての条件を満たさない議論は、口論や口喧嘩に近く、無意味で非建設的なものにしかなりま...
宗教/倫理

森田正馬のあるがまま

理論 あるがままに生きることの自然(ナチュラル)さを失うときに、人の心は病む。 思考に囚われた不自然な心を解放し、あるがままの生をおくることによって、治癒する。 具体的には ・思考に囚われた状態の具体例 ...
哲学/思想

カントの『純粋理性批判』(1)物自体

理論 まずはじめに世界(もの)があって、それを人間が認識するのではない。 逆に人間の認識能力にあわせて世界(もの)は形づくられ、はじめて存在する。 具体的に 生物の知覚で例えてみましょう。 猫の聴覚...
科学/自然

ポパーの反証主義

基本理念 科学的理論(言明)の正当性は、それが正しいことの事例(証拠)を挙げる「実証」ではなく、それが間違いであることの事例の検討「反証」によって決定される。 反証事例すら挙げられない理論は科学ではなく、科学と非科学を線引き...
哲学/思想

プラトンの弁証法

弁証法の成立 ソクラテスにおいては、相手に無知を自覚させるためのものであった「問答法」の中に、プラトンは思弁的な機能を見出し、それを世界の事物の普遍的な真理や法則を導き出す方法論としてとらえ返し、以後、ヨーロッパ思想の根幹となる「弁証法」...
哲学/思想

西田幾多郎の善

理論 ふたつの対立するものが、実はひとつのつながったものであるということに気付いた時、対立は止みます。 それが西田の言う「善」ということです。 具体的には 『長所と短所』 昔々、容姿のとても醜いカジモド...
その他

参考文献一覧

・・・工事中(現在82%) 同タイトルの翻訳違いに関しては、上から順に参考にしたものです。 概論や入門など(~について書かれた本)については、読みやすさと内容の良さを重視して並べています。 手に入る限りの翻訳書や二次文献を揃えた上...