樽の中のネコデゲス

心理/精神

フロイトの『精神分析入門』(かんたん版)

錯誤行為私たちは日常、多くの錯誤行為をおかします。言い間違いや忘れ物や失策などです。意識ではきちんとしているつもりでも、知らず知らずのうちにしてしまう行為。これを合理的に説明しようとする際にどうしても必要となってくるものが「無意識」の存在と...
言語/論理

ウィトゲンシュタインの言語ゲーム

語の意味とはその使用である例えば、ある青年が星空を見上げて「綺麗だね」と恋人に語りかけたとします。恋人はうなずいて、そばに寄り添います。一般的にはこの「綺麗」という言葉の意味は、星空のきらめきの美しさを指していると思われます。さらに言えば、...
哲学/思想

ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』

世界と事実SF映画によくあるように、私の全ての記憶を消去されたとしましょう。そして私は部屋で目覚めます。その時、最初に私の眼に映ったものは、「こたつの上でネコが寝ている」という『事実』です。いま、私の世界は「こたつの上でネコが寝ている」とい...
哲学/思想

ハイデガーの『存在と時間』(2)

1のつづき存在と時間私たちは基本的に近代科学的な時間の概念でものを見ています。それは直線的で、未だ来ない「未来」は「現在」になり、やがて「現在」は過ぎ去り「過去」になるというものです。未来・現在・過去が均質な関係として成り立っています。けれ...
哲学/思想

ハイデガーの『存在と時間』(1)

存在と存在者「存在とは何か」という問いは、人が思考する上で最終的にたどりつく有史以来の難問で、この探求を「存在論」といいます。例えば宇宙の始まりや果てを物理学的に解明したとしても、人間のDNA構造を究極的に解析して人間の何たるかを知ったとし...
心理/精神

アドラーの個人心理学(かんたん版)

力への意志人間の行為の原動力となるものをアドラーは「力への意志」と名づけます。力と言っても暴力のことではなく、生きるためのパワーのようなものです。前期フロイトが性欲の力(リビド-)に限定したものを拡張して、生命そのものが持つ全体的な力の概念...
哲学/思想

ベンヤミンの『暴力批判論』

本書のねらい暴力批判論の目的は、暴力と法と正義の関係を描くことです。いわば暴力の歴史哲学的記述です。自然法的暴力と実定法的暴力自然法的な暴力とは、目的が正しければ手段である暴力も正当化されるという考え方です。例えば、生存競争で生き残るために...
心理/精神

フランクルのロゴセラピー

精神因性精神的な病の原因として、基本的には心理的なものと身体的なものの大きな二つのカテゴリーが挙げられます。例えば心理的なトラウマが原因でうつ症状がでている人に、いくらうつの薬を処方しても根本的には改善されませんし、逆に原因が身体的なもので...
人生/一般

フロムの『愛するということ』

愛されるのではなく愛することタイトルにもなっているように、フロムにとって愛において重要なのは、「愛される」のではなく「愛する」ということです。それは互いに自立した男女が結ばれる愛のことであり、互いに自立できない男女が依存しあう愛ではありませ...
言語/論理

ソシュールの実体概念から関係概念へ

言語の成立まず、簡単な思考実験をしてみましょう。特殊な記憶喪失になって言葉の記憶のみが無くなってしまった人がいるとしましょう。その人が風景を前にして目にするものは、なんだかよく分からない抽象絵画のような混沌とした世界です。混沌とした感じに不...
言語/論理

バルトの記号学

表示義と共示義例えば、「さくら」という記号表現には、みなさんがお花見のときに見る実際の桜という記号内容が対応しています。この当たり前の事実を記号学的にはむずかしく、「表示義(ディノテーション)」といいます。表に示される義(意味)と書いて「表...
人生/一般

アリストテレスのエネルゲイア

概念キーネーシス(運動)・・・目的をもち、そこを終点とした限界の中にある不完全(未完成)な行為。活動の主体が外部にあり動かされるもの。時間の内にある、物理的運動に類する行為。エネルゲイア(活動)・・・目的が行為そのもののうちに内在し、限界(...
哲学/思想

ソクラテスの無知の知と産婆術

無知の知の基本理念自分が無知であると知る者こそが、真の知者である。知とは単なる知っているつもり例えば、私たちは「月が地球の周りを回っていることを知っている」と思っています。しかし、本当にそうかと自分の知識を疑ってみて調べてみると、月は地球の...
芸術/メディア

ベンヤミンの『複製技術時代の芸術』

理論複製技術の発展によって、芸術作品の「アウラ」が喪失する。それにより、芸術形式とその受容態度(知覚のあり方)が変化する。具体的には【アウラとは何か】ある高校生が最後の夏に恋人と花火大会に行くとします。河川敷の草の香りや人々の熱気、手のひら...
科学/自然

ダーウィンの種の起源

理論環境に適応するように生物は進化し(進化説)、分岐して多様な生物種が生まれる(分岐の原理)。具体的にはまず、同じ生物種においても、ちいさな個体差があります。同じ人間でも、身長が違ったり、肌の色が違ったりします。必然的に、環境の中で有利な特...
心理/精神

ベイトソンのダブルバインド

概要私たちがコミュニケーションを行う意味世界には、階層・次元(レベル)の違いがあります。低次のメッセージの意味を決定するための参照枠が、高次(メタレベル)のメッセージであり、通常(低次)の生活コミュニケーションの上には、高次のメッセージとし...
芸術/メディア

マクルーハンのメディアはメッセージである

基本理念結論から述べれば、「メディアはメッセージである」ということは、「容れ物(形式)こそが中身(内容)だ」ということです。それをいくつかの類型に分けて、具体例で説明していきます。一、容れ物に既定されている中身たとえば、子供に好きな食べ物を...
哲学/思想

サルトルの実存は本質に先立つ

基本理念人間には本質がない。ゆえに人間は実存(現実存在の略)としての行為が、自分自身の本質を作っていく。具体的には物には本質があります(ある物を成立させる重要な性質を本質といいます)。例えば石の性質(本質)は決まっているので、この力と角度で...
科学/自然

パラダイムとは何か

理論まず、通常の科学観では説明できない変則的な事例が発見されて、科学は危機に陥ります。そこで、変則事例を説明しうる革命的な科学理論が生じ、新たな科学観が形成されます(パラダイムシフト)。この新しい科学観はやがて通常の科学として安定期に入りま...
心理/精神

ユングの個性化の過程

理論「自己(セルフ)」…人間の意識も無意識も含めた心全体の中心にあるもの。自我を包含している全体的で完全なもの。普遍的に人間すべてがもつもの。「自我(エゴ)」…自己からの分離によって、一部分のみ選択され意識(表面)化されたもの。自己の上に浮...
芸術/メディア

コンテクストとは何か

理論ものの意味はそれ自体で決まるのではなく、「背景(コンテクスト)」との関係によって決定する。具体的には例1画用紙に丸い円を描きます。その横にバットの絵を描けば、その円はふくらんだ(凸)ボールに見え、その横にシャベルの絵を描けば、その円はへ...
人生/一般

議論とは何か

議論の条件議論を議論として成立させるためには、いくつかの条件があります。本頁ではそのうち特に重要だと思われるものを、いくつか取り上げます。議論としての条件を満たさない議論は、口論や口喧嘩に近く、無意味で非建設的なものにしかなりません。それど...
宗教/倫理

森田正馬のあるがまま

理論あるがままに生きることの自然(ナチュラル)さを失うときに、人の心は病む。思考に囚われた不自然な心を解放し、あるがままの生をおくることによって、治癒する。具体的には・思考に囚われた状態の具体例百本の脚を持つムカデ(百足)にクモが言います。...
哲学/思想

カントの物自体

理論まずはじめに世界(もの)があって、それを人間が認識するのではない。逆に人間の認識能力にあわせて世界(もの)は形づくられ、はじめて存在する。具体的に生物の知覚で例えてみましょう。猫の聴覚は人間の3倍以上の範囲の音(~6万ヘルツ以上)を聴く...
科学/自然

ポパーの反証主義

基本理念科学的理論(言明)の正当性は、それが正しいことの事例(証拠)を挙げる「実証」ではなく、それが間違いであることの事例の検討「反証」によって決定される。反証事例すら挙げられない理論は科学ではなく、科学と非科学を線引きするものが「反証可能...
哲学/思想

プラトンの弁証法

弁証法の成立ソクラテスにおいては、相手に無知を自覚させるためのものであった「問答法」の中に、プラトンは思弁的な機能を見出し、それを世界の事物の普遍的な真理や法則を導き出す方法論としてとらえ返し、以後、ヨーロッパ思想の根幹となる「弁証法」が成...
哲学/思想

西田幾多郎の善

理論ふたつの対立するものが、実はひとつのつながったものであるということに気付いた時、対立は止みます。それが西田の言う「善」ということです。具体的には『長所と短所』昔々、容姿のとても醜いカジモドという若者がいました。容姿のせいで自信の持てない...
その他

参考文献一覧

・・・工事中(現在82%)同タイトルの翻訳違いに関しては、上から順に参考にしたものです。概論や入門など(~について書かれた本)については、読みやすさと内容の良さを重視して並べています。手に入る限りの翻訳書や二次文献を揃えた上で検討したものな...