言語/論理

哲学/思想

論理学とは何か(3)述語論理

(2)命題論理のつづき 第五章、述語論理 一節、述語論理の語彙「個体と述語の記号」 述語論理は命題論理の拡張で、命題を主語と述語に分解し、より詳細に探究するものです。 命題論理の概念やシステムの土台の上に構築されます。 命題論...
哲学/思想

論理学とは何か(2)命題論理

(1)のつづき 第四章、命題論理 一節、命題と真理値(真偽) 先述のように、「命題」とは、真偽を問うことのできる主張をなす文のことです。 命題内容と、それに対応する現実を照合した時に、合っている(事実通りである)ものを「真」、合って...
哲学/思想

論理学とは何か(1)基礎

序章、論理学と推論 「論理学」とは、古代ギリシャの哲学者アリストテレスが、真なる認識を得るために考案した体系的方法です。 後に数学的により形式化され、「記号論理学」となります。 その内、特にアリストテレス論理学に沿う古典的なものが「命...
哲学/思想

詭弁とは何か(2)実践

(1)のつづき はじめに 意図的な論理からの逸脱が「詭弁」、非意図的な論理からの逸脱が「誤謬」です。 論理的に非常に見破り難い詭弁とは、裏を返せば、論理的に非常に誤りやすい誤謬であるということです。 本頁では、難しい詭弁(誤謬)から...
哲学/思想

詭弁とは何か(1)基礎

レトリックと詭弁 「レトリック」とは、弁論術、説得術、修辞学などの"言語の表現の技術"を指す、古代ギリシャに由来する概念です。 現代では文学的修辞法のイメージが強いですが、それはレトリックの一部にすぎません。 これはあくまで言語表...
哲学/思想

パースのアブダクション

三つの推論形式 チャールズ・サンダース・パースは、伝統的な推論の形式、科学的手続きである「インダクション(帰納法)」「ディダクション(演繹法)」に対し、もう一つの形式「アブダクション」を加えることを提唱します。 帰納法(インダクション)...
人生/一般

九鬼周造の『「いき」の構造』(かんたん版)

言葉は歴史と文化の反映 言葉というものには、その国の文化と歴史が刻み込まれています。 ひとつの言葉の中には、どうしても他の国の言葉に翻訳できない特殊な意味やつながりが存在しています。 例えば、仏教国であり自然災害国である日本におい...
芸術/メディア

九鬼周造の『「いき」の構造』(通常版)

<第一章、序説> 言語とはその民族の存在の軌跡 言語と民族というものは、密接に関連しています。 ある言語およびその意味内容には、その民族の過去の在り様から現在の在り様までの変遷が記録されています。 使用される言語の中に、その民族の歴...
心理/精神

スキナーの言語行動

※本頁を読まれる前に、必ず『スキナーの心理学』の前半部に目を通しておいて下さい。 言語の分析 行動に伴う(随伴する)環境の変化「行動随伴性」によって、人間行動を説明しようと言うのが、スキナーの心理学(行動分析学)の基本です。 さらに進...
科学/自然

演繹、帰納とは何か

演繹 演繹とは、基本的な推論の形式です。 いくつかの前提から結果(結論)を導き出す、いわば「下り」の推論です。 形式的には、 前提「AならばB」「Aである」→結果「よってBである」 前提「AならばB」「Bでない」→...
言語/論理

ウィトゲンシュタインの言語ゲーム

語の意味とはその使用である 例えば、ある青年が星空を見上げて「綺麗だね」と恋人に語りかけたとします。 恋人はうなずいて、そばに寄り添います。 一般的にはこの「綺麗」という言葉の意味は、星空のきらめきの美しさを指していると思...
哲学/思想

ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』

世界と事実 SF映画によくあるように、私の全ての記憶を消去されたとしましょう。 そして私は部屋で目覚めます。 その時、最初に私の眼に映ったものは、「こたつの上でネコが寝ている」という『事実』です。 いま、私の世界は「こたつの上でネコ...
言語/論理

ソシュールの実体概念から関係概念へ

言語の成立 まず、簡単な思考実験をしてみましょう。 特殊な記憶喪失になって言葉の記憶のみが無くなってしまった人がいるとしましょう。 その人が風景を前にして目にするものは、なんだかよく分からない抽象絵画のような混沌とした...
言語/論理

バルトの記号学

表示義と共示義 例えば、「さくら」という記号表現には、みなさんがお花見のときに見る実際の桜という記号内容が対応しています。 この当たり前の事実を記号学的にはむずかしく、「表示義(ディノテーション)」といいます。 表に示される義(意...