※個人的に良いと思う名作外国映画を紹介します(順番はテキトーです)。五年前の記事の画像付き版です。暇な時にアップします。ある程度誰でも観ることのできる(いわゆる普通の)映画に絞っています。[78/100]
<人間っぽいやつ>
『エンジェル・アット・マイテーブル』ジェーン・カンピオン監督、ニュージーランド、1993年
詩的な感受性を持つ女性が作家として成長していく物語です。
『ギルバート・グレイプ』ラッセ・ハルストレム監督、アメリカ、1994年
若い頃のジョニデとディカプリオが兄弟役として好演しています。
『素晴らしき哉、人生!』フランク・キャプラ監督、アメリカ、1946年
クリスマスに起こる奇跡の物語。
『天国の日々』テレンス・マリック監督、アメリカ、1978年
農場で働く男女のおはなし。マリック作品は美しさにスポットがあたりがちですが、超優秀な哲学者でもあります。
『赤毛のアン』 ケヴィン・サリヴァン監督、カナダ、1985年
名作物語の映像化。沢山ある中で、本作と高畑勲(アニメ)版がベスト。
『わが谷は緑なりき』ジョン・フォード監督、アメリカ、1941年
ウェールズの炭鉱に生きた人々の物語。
『リバー・ランズ・スルー・イット』 ロバート・レッドフォード監督、アメリカ、1992年
美しい自然を背景に描かれるある家族の物語。原作者は「釣り=宗教」と考えています(日本で言う弓道=悟り的な)。
『ミラノの奇蹟』ヴィットリオ・デ・シーカ監督、イタリア、1951年
現実主義的ファンタジー。
『緑園の天使』クラレンス・ブラウン監督、アメリカ、1944年
女の子が男装して障害競走の騎手になるおはなし。主演は若い頃のエリザベス・テイラー。
『アンジェラの灰』アラン・パーカー監督、米/愛、1999年
同名ピューリッツァー賞自伝の映画化。
『ペーパームーン』ピーター・ボグダノヴィッチ監督、アメリカ、1973年
押し売り詐欺師とおてんば娘の道中記。
『ライフ・イズ・ビューティフル』 ロベルト・ベニーニ監督、イタリア、1997年
悲劇(ホロコースト)を喜劇によって乗り越えようとする男の物語。
『静かなる男』ジョン・フォード監督、アメリカ、1952年
古き良きアメリカ。
「生きる歓び」ルネ・クレマン監督、伊/仏、1961年
青年ユリス(アラン・ドロン)とアナキスト活動一家の女性との恋物語。
『屋根の上のバイオリン弾き』ノーマン・ジュイソン監督、アメリカ、1971年
同名ミュージカルの映画化。
<子供が頑張るやつ>
『地下鉄のザジ』ルイ・マル監督、フランス、1961年
フランスのちびまる子が大暴れします。
『赤い風船』アルベール・ラモリス監督、フランス、1956年
少年と風船の友情物語。
『ミツバチのささやき』 ビクトル・エリセ監督 スペイン 1973年
少女の不思議体験。
『キッド』チャールズ・チャップリン監督、アメリカ、1921年
息ぴったりの二人の子供。
『ぼくは怖くない』ガブリエレ・サルヴァトレス監督、イタリア、2003年
少年と誘拐された少年の友情物語。故エツィオ・ボッソの音楽も美しい。
『ミルコのひかり』 クリスティアーノ・ボルトーネ監督、イタリア、2006年
イタリアの盲目の音響技師ミルコの少年時代を描いた実話。音楽はエツィオ・ボッソ。サウンドデザインはミルコ本人。
『トリュフォーの思春期』 フランソワ・トリュフォー監督、フランス、1976年
夏休み前の子供たちの活き活きとした描写。
『スタンドバイミー』 ロブ・ライナー監督、アメリカ、1986年
大体みんな好きな、名作。
『わんぱく戦争』 イヴ・ロベール監督、フランス、1962年
ガキンチョたちの大抗争。
『オリバー・ツイスト』ロマン・ポランスキー監督、英/仏/伊/捷、2005年
ディケンズの名作文学の映画化。孤児オリバーが困難をくぐりぬけ、幸せをつかむまでの物語。
『サーシャと魔法のワンダーランド』オルガ・カプター監督、ロシア、2013年
キッチュ感あふれるへんてこファンタジー。
『プチニコラ』 ローラン・ティラール監督、フランス、2009年
フランスの名作絵本の映画化。
<恋愛したくなるやつ>
『オルフェ』ジャン・コクトー監督、フランス、1950年
死の国の女性と恋をする物語。
『ピアノレッスン』 ジェーン・カンピオン監督 ニュージーランド 1993年
言葉を失った女性の愛の物語。
『ニューワールド』テレンス・マリック監督、アメリカ・イギリス、2005年
ポカホンタスのおはなし。
『ブリガドーン』ヴィンセント・ミネリ監督、アメリカ、1954年
同名ブロードウェイミュージカルの映画化。ほぼセットで、より舞台に近い映像です。
『輝きの海』ビーバン・キドロン監督、英/加/米、1997年
難破船の漂流者と海が友達の孤独な女性の恋愛物語。
<カッコいいやつ>
『メトロポリス』フリッツ・ラング監督、ドイツ、1927年
未だ超えられないSF映画の原点。
『トレインスポッティング』ダニー・ボイル監督、イギリス、1996年
美しいドブネズミの活写。
『ターミネーター2』ジェームズ・キャメロン監督、アメリカ、1991年
説明不要の名作。
『理由なき反抗』ニコラス・レイ監督、アメリカ、1955年
同じく説明不要のカッコよさ。
『ブレードランナー』リドリー・スコット監督、アメリカ、1982年
サイバーパンクの教科書。
『アウトサイダー』フランシス・フォード・コッポラ監督、アメリカ、1983年
山の手の不良と下町の不良の抗争。
<美しいやつ>
『エレニの旅』テオ・アンゲロプロス監督、ギリシャ、2004年
動く絵画。
『ブラザー・サン シスター・ムーン』フランコ・ゼフィレッリ監督、伊/英、1972年
アッシジのフランチェスコの生涯。ゼフィレッリらしい爽やかさのある宗教映画。
『白い馬』アルベール・ラモリス監督、フランス、1953年
美少年と白馬が永遠の友達になるおはなし。
『オペラ座の怪人』ジョエル・シュマッカー監督、米/英、2004年
ロイド・ウェバーの名舞台の映画化。本人がプロデュースしています。
『戦火の馬』スティーヴン・スピルバーグ監督、アメリカ、2007年
一頭の馬をめぐる感動の物語。
『スリーピー・ホロウ』ティム・バートン監督、アメリカ、1999年
アーヴィングの短編小説を元にした、美しきホラー。
『木靴の樹』エルマンノ・オルミ監督、伊/仏、1978年
物語性や台詞を抑え、淡々と絵画的に描かれる貧しい農夫の生活。
<ヤバイやつ>
『タクシードライバー』マーティン・スコセッシ監督、アメリカ、1976年
ベトナム戦争のPTSDを抱え社会に適応できない青年が、次期大統領暗殺を企て、小6のデリヘル嬢に恋し、半グレのアジトに武装して乗り込む話。
『ファウスト』 アレクサンドル・ソクーロフ監督 ロシア 2011年
ゲーテの名作文学を強引に映像化したヤバめの作品。小説とは完全に別物です。
『A.I.』スティーヴン・スピルバーグ監督、アメリカ、2001年
ママを想うロボット少年の(人間から見て)狂気の純愛ストーリー。
『ラブリーボーン』ピーター・ジャクソン監督、米/英/新西蘭、2009年
強姦殺人を描くいわゆる胸糞映画ですが、映画としての美しさが勝っています。
『下宿人』アルフレッド・ヒッチコック監督、イギリス、1927年
ブロンド女性のみを狙う連続殺人鬼のおはなし。ヒッチコック最初期のサイレント映画。
『アメリ』ジャン=ピエール・ジュネ監督、フランス、2001年
可愛いヤバさ。まるで大きくなった地下鉄のザジ。
『橋の上の娘』 パトリス・ルコント監督、フランス、1999年
自殺志願の女性とナイフ投げ師の奇妙な愛。
『パヒューム』トム・ティクヴァ監督、独/仏/西、2006年
香水の材料にするために、次々と人を殺す話。狂気と芸術、紙一重的症例。
『ぼくのエリ』トーマス・アルフレッドソン監督、スウェーデン、2008年
少年と美少年ヴァンパイアの危険な友情(愛情)。
<戦うやつ>
『ブレイブハート』メル・ギブソン監督、アメリカ、1995年
ウィリアム・ウォレスの生涯。
『ジャックソード』ローラン・ブトナ監督、フランス、2008年
貴族に反乱を起こすフランス農民の戦史。フランスのミュージックビデオの監督によるものです。
『ガタカ』アンドリュー・ニコル監督、アメリカ、1997年
遺伝子不適合者がエリートの頂点である宇宙飛行士を目指すSF物語。DNA(運命)との闘い。音楽はマイケル・ナイマン。
『ジャンヌ・ダルク』リュック・ベッソン監督、仏/米、1999年
ジャンヌ・ダルクの生涯。
『ロッキー』ジョン・G・アヴィルドセン監督、アメリカ、1976年
闘いと言えばこれ。詩情に溢れた半芸術半娯楽映画。
『キングダム・オブ・ヘブン』 リドリー・スコット監督、米/英/独/西、2005年
十字軍時代の貴族バリアン・オブ・イベリンの生涯を半フィクションで描いたもの。
『ラスト・オブ・モヒカン』マイケル・マン監督、アメリカ、1992年
フレンチインディアン戦争(英仏植民地間で行われた北米での戦争1754–1763)の物語。
<すごいやつ>
『ベン・ハー』ウィリアム・ワイラー監督、アメリカ、1959年
キリストをめぐる壮大な物語。
『2001年宇宙の旅』スタンリー・キューブリック監督、アメリカ、1968年
世界に衝撃を与えた芸術的SF。
『イワン雷帝』 セルゲイ・エイゼンシュテイン監督、1944年/1948年、ソ連
イワン雷帝(イワン四世)の生涯。未完。
『ルートヴィヒ』 ルキノ・ヴィスコンティ監督、伊/仏/独、1972年
美しき王ルートヴィヒ二世の生涯。
<アニメ的なやつ>
『雪の女王』レフ・アタマーノフ監督、ソ連、1957年
アニメ美少女の原点。ゲルダ(本作)⇒ヒルダ(高畑勲)⇒ラナ(宮崎駿)⇒…。
『ノートルダムの鐘』ゲーリー・トゥルースデイル/カーク・ワイズ監督、アメリカ、1996年
名作揃いの90年代ディズニーからのイチオシ。
『美女と野獣』ゲーリー・トゥルースデイル/カーク・ワイズ監督、アメリカ、1991年
名作揃いの90年代ディズニーからのニオシ。
『ターザン』ケヴィン・リマ/クリス・バック監督、アメリカ、1999年
名作揃いの90年代ディズニーからのサンオシ。
『ブラザーベア』アーロン・ブレイズ/ボブ・ウォーカー監督、アメリカ、2003年
かなり宗教的、哲学的なテーマを扱う大人向けの物語。この作品を最後にディズニーは3DCG映画に移行します(涙)。
<番外:日本映画>
『用心棒』黒澤明監督、日本、1961年
どの黒澤作品を選ぶか迷いましたが、仲代達矢が好きなので。
『タンポポ』伊丹十三監督、日本、1985年
売れないラーメン屋奮闘記。
『ゆきゆきて、神軍』今村昌平企画/原一男監督、日本、1987年
戦争の現実を垣間見せるドキュメンタリー映画。
『キッズリターン』北野武監督、日本、1996年
上手く社会のレールに乗れない不良少年がチャリでふらつくおはなし。
『スワロウテイル』岩井俊二監督、日本、1996年
仮想東京「円都(イェンタウン)」で生きる人々の映画風漫画。
『じゃりン子チエ』高畑勲監督、日本、1981年
大阪のドヤ街を舞台にした人間(+猫)ドラマ。
[本当は『赤毛のアン』を推したかったのですが、映画ではないのでチエちゃん]
『千と千尋の神隠し』宮崎駿監督、日本、2001年
宮崎駿(理想郷志向)の終わり。破れた夢の空隙に生じる美しさ。
[本当は『未来少年コナン』を推したかったのですが、映画ではないので千尋]
おわり